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理事長挨拶

   
理事長 小松栄一(小松医院 院長)
2000年にスタートした介護保険制度は、6年ごとに改定することを原則とし、近年では次のようの改定が行われてきました。
・2006年:予防・地域密着型という概念を提唱
・2012年:地域包括ケアという概念を提唱 原則によると、2012年の次は2018年になるはずでしたが、2015年に異例の改定を行い、介護報酬の改定、高額所得者の自己負担2割の実施、特別養護老人ホームの長期入所対象者の変更などが行われました。この影響は大きく、2015年には、制度施行以来過去最多の76件の介護事業所が倒産したとされています。そんな中、今回の改訂は2015年の改定を受け、医療保険と介護保険の同時改定が行われました。
 介護側から見た主な変更点は、
1)医療と介護の連携を更に進める
2)リハビリなどの機能訓練による効果を介護報酬に反映させる仕組みの導入
3)介護ロボットやICT利用など、職員の負担軽減を図る試みの評価
4)看取り体制にかかる加算を手厚くした事
等があげられます。
 今回はその中からいくつかの項目を取り上げて話をしたい思います。
 1)まず、医療と介護の連携を更に進めるについてを見てみますと、まず、リハビリやターミナルケア、看取りへの医師の 関与を強めるよう求め、それを達成した場合に加算がつくようにしています。
認知症の対応や、口腔衛生管理への取り組みにも加算がついています。ケアマネージャーの資質向上と中立性確保に対しての取組がありますが、これは、一部のサ高住などで行われていた囲い込みに対する対応と思われます。これは、医療の現場で何が起こっているのかがわかれば、その意味もわかるのですが、今後介護の需要が高まる都市部では、医療従事者の数も比較的高止まりしており、医療機関もそれなりの特色がなければ生き残りが難しい時代になってきました。そこで、特定の診療科を前面に押し出したり、その逆に総合診療という特色を出そうとしたり、はたまた、自由診療を中心にした医療施設が出たり、在宅訪問診療に特化した医療機関が出てきたのです。この中に、サ高住との契約をした医療機関が制度を利用して高い利益を上げる手法が多き見られたため、その規制に入ったのが現状です。
医療の面でも、在宅医療における在宅療養支援診療所が、最初単独医師の対応を前提に制度設計がなされたものですが、次いで複数医師の連携を可能にし、現在では複数意志の連携が前提とも言える制度になってきたのと同じことが介護の分野でも起こることが予想されます。つまり、複数の医師、または医療機関が福祉施設と連携する事態が当たり前の時代がくるでしょう。長生園でも周囲の医療機関と積極的な連携を取るよう取り組んできましたが、さらに一歩踏み込んだ対応も求められる時代が来るかもしれません。
 
2)自立支援、重度化防止の点からリハビリに対する注文が多く見られるように思いますが、ここも医師の直接的関与を積極的に進め、更にその結果改善が見られれば加算がつくようにしています。
医師のリハビリマネージメント加算が充実しましたが、それ以上に今回の改正の大きな特徴は、訪問リハビリや通所リハビリに対するアウトカム評価の導入であると考えられます。これまでも、利用者、入所者の状態改善に対する評価の必要性が叫ばれてきました。これによって介護度改善の大きな流れができるのではとの期待があったことは事実です。しかし、実際にアウトカム評価そのものが難しいこと。アウトカム評価をよくするための操作(介護度の低い方に一する利用者を特に選別したり、介護度のより重度化しやすい人の排除)につながるのではないかとの危惧があり、見送られてきました。しかし、今回のアウトカム評価がリハ部門に導入されたことは、将来これが全ての施設を対象にした制度へと変わっていくことを自覚する必要があります。
特に、褥瘡、排泄、身体拘束の分野で、要介護状態改善の取り組みが評価の対象とされたことは、いずれこれらの項目がアウトカム評価の対象になってくるだろうと予想されますので、今からこれらに対する対応を考える必要があるようです。
 
3) 次に、生活援助の担い手の拡大の中で、介護事業所の人材確保のための方策として介護ロボットの導入、ICTを利用した介護サービスの提供などが可能となることは注目しなければならない点です。昨年AI導入に伴ってなくなる仕事がたくさんあると話しましたが、その中に介護職は入ってくるのでしょうか。当面は、介護の仕事を完全ロボット化したり、遠隔操作や遠隔医療でまかなうことは無理でしょう。一方で、最近の介護関連教育機関の定員割れ状態をみると、一次的には介護関係の職員充足率はむしろ低下すると考えられます。つまり、一人にかかる負担は増えて、また定年も延長しなければ乗り切れないような状況が暫くは続くと思われます。そこで必要なのが介護ロボットをはじめとする補助用具や器具です。この点が今回の介護保険改正の中で取り上げられたことは、まさに追い風と言えます。みなさんも、介護ロボットや様々な介護器具に関する知識を深め、自分たちにとって利用価値の高いものは導入するという考えでいてもらいたいなと思います。それが、ひいては利用者の皆様の利益になると考えられます。
 
4) 最後に、看取り体制についてですが、厚労省が最近大好きな24時間365日対応を評価するとして、早朝や深夜の看取りを高い点数としてきました。すでに、長生園では24時間の看取りには対応してきましたが、365日対応とすることを言明しないできました。これは医師1人体制では限界があったためで、今回小松博先生に補助をお願いしているところです。これが可能となれば、看取り体制もより万全のものとなるかと考えます。
今日は、大きな項目をざっとお話してきました。まだまだ多くの改正点があり、今後対応が迫られることが多いと思いますが、皆さんは対応に追われるのではなく、次の一手、さらに長生園をよくするためにはどうしたらいいか。入所者の皆さんが快適に過ごすためにはどうしたらいいかを考えてもらいたいと思います。
 
創立40年までには新しい施設への新増改築を考えていますが、これまでの施設にはない、より良い施設、住みやすい施設、最期を迎えるにふさわしい施設にするためにはどうしたらいいか、皆さんも一緒に考えてください。

以上をもって、私からの訓示といたします。
 
 
~平成30年4月2日 理事長訓示より~   社会福祉法人松寿会 理事長 小松栄一
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